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粉瘤と痔瘻の見分け方
痔瘻(痔ろう)は男性に多い病気で、肛門腺が細菌感染して膿がたまって肛門周囲腫瘍ができます。これが破れて皮膚から膿が排泄されます。そのまま治る場合もありますが、半数で皮膚へ出てきた通り道の瘻管が残ってしまってしまうために手術での治療が必要になります。
肛門付近にできた粉瘤が炎症を起こしてしまった場合の症状と似ていることと、デリケートゾーンで自分では見えない部分にあることから粉瘤かどうかを自分では確認しにくく、痔肛門付近で炎症を起こしたおできのようなものがある場合には、肛門科を受診されることをお勧めします。
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痔瘻の特徴
肛門と直腸のつなぎ目あたりにある「肛門陰窩」から細菌が入って炎症をおこし膿が溜まった状態を「肛門周囲腫瘍」といいます。この肛門周囲腫瘍に溜まった膿が皮膚を突き破ってでてきた通り道が残った状態を痔瘻といいます。
膿がでてくると炎症や発熱は軽くなりますが、その後も慢性的に肛門周辺から膿や汁がでて下着が汚れてしまうといった症状があれば痔瘻の疑いが高まります。痔瘻は自然治癒することなく複雑化したりガン化することもあるので手術による治療が必要です。 -
痔瘻の治療
痔瘻は手術でしか根治することはできません。痔瘻の診断と治療は皮膚科ではできないので、肛門科を受診するようにしましょう。
痔瘻の手術の方法はいくつかありますが、基本的にはトンネルを取り除くための手術となります。手術の種類によっては日帰り手術が可能なものもありますが、再発が少ない瘻管切除の方法になると入院しての治療が必要となります。